2011/05/25「育成会分会ニュース13号」紹介以降の記事は、
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国鉄分割・民営化(JR発足)から24年以上が経過しているが、来る、2011年6月5日、1047名解雇撤回闘争がますます意気盛んに闘われていることを示す「国鉄闘争全国運動6・5大集会」が日比谷公会堂で開催される。
事業体(の形態)を変えて、労働者の「全員解雇、選別再雇用」するという、あからさまな不当労働行為に抗して解雇撤回闘争がさらに燃え広がっていくことで、「大失業VS反失業闘争」の時代の労働者にも大きな自信と誇りを生んでいく。国鉄闘争のように闘おう、不当解雇にあった時は生涯かけて解撤回闘争をやり抜こう、と。
国鉄分割・民営化絶対反対1047名闘争解雇撤回
新自由主義・震災解雇と闘う反失業大闘争を!
「国鉄闘争全国運動6・5大集会」
6月5日(日) 午後1時
東京・日比谷公会堂
国鉄分割・民営化と原発推進の一体性
国鉄分割・民営化と原発政策をともに進めてきた重要な人物として、つとに有名なのが中曽根康弘(敬称略)だ。国鉄分割・民営化と原発推進・・・この関係はふたつにして、ひとつ。まさにこの国のあり方を決めてきたといっていい。核心的には、闘う労働者の「排除」と安全無視ということである。
日本の原発政策は日本の戦後革命期に世界で初めて停電ストに決起した電産という労働組合を解体し、電力労働者の団結を解体していくことで進められてきた。原発労働者の実態はその労働自体が被曝労働である。これを御用労働組合が率先して推進してきた。東電は、放射能にまみれた汚染水を海に垂れ流し、危険な作業は非正規労働者に押し付けて「今すぐに人体に影響するものではない」と言い放ち、メルトダウンの事実も隠蔽していた。こんな「ウソのかたまり」を東電労組は全部認めている。
しかし逆に電力労働者が団結すれば、原発を止め絶望的な事態を突破することもできるのだ。今、国鉄闘争が健在であることが、東電の労働者、電気産業の労働者にとっても非常に重要だ。
反原発・反失業の大闘争を 震災解雇・リストラをぶっとばそう!
「私たちと子どもたちのために原発はいらない」――多くの人がデモに立ち上がっている。「原発とめよう。社会を変えよう」のスローガンが広がっている。福島第一原発の爆発により放射性物質がばらまかれ、労働者が生きていけない状態が刻一刻と進行している。すでに未曾有の雇い止め・解雇が始まっている。反原発と反失業の闘いは完全に一体だ。雇い止め大量解雇情勢がやってきた。現に被災地では膨大な労働者の首が切られている。震災解雇100万人という情勢がもうそこまで来ているのだ。どんなにウソで塗り固めようとも、今も放射能がまきちらされ、労働者が解雇され、私たちの未来が奪われようとしている現実は押し隠せない。 被災地の労働者・農民漁民・障がい者ともっと具体的につながっていこう。
最大の問題は原発だ。福島第一原発事故はチェルノブイリ原発事故を上回るものであることが隠しようもなくなってきた。今もなお原発で働く非正規職労働者は「限度量」を超える被曝(ひばく)で命の危険にさらされている。国家と資本の犯罪だ。
しかし、もはや完全にはっきりした。・・・原発なしでは成り立たない社会は、もう、いらない。ウソを基盤にしている社会も、もう、いらない。原発をすべて廃棄し、新たな社会システムを私たち自身の手でつくりだそう。核武装と金もうけのために原発政策にしがみつく政権亡者や資本家たちにとってかわって、団結した労働者が社会の主人公となれば、それは絶対にできる。今こそ、被災地の労働者・農民・漁民・障がい者の根底的怒りと一緒になって、デモやストライキをやる時だ。5・31反原発・新橋アクションは私たちの職場にも近い。東電本社へ直撃しよう。
5/31 新橋アクション
原発とめろ! 東電本社直撃デモ
5月31日(火)
18:00集合 18:30出発
コース:桜田公園→柳通り→外堀通り→東電前→新橋駅前→桜田公園まで(約50分)
主催:原発とめろ!新橋アクション
原発事故によって、「ずっとウソだった」ことに気付いた多くの人々
あの地震・津波は全く想定されていた。「今後30年間の宮城県沖での大地震の発生確率99%」、「明治三陸地震津波では……高さ38・2?を記録した」。これは、「防災の常識」だ。
地震・津波による大きな被害・犠牲は、新自由主義によって広げられた。資本主義の行き詰まりを、労働者人民に犠牲を強い、資本の利潤・延命を図り、のりきる新自由主義の下で、労働者、農民、漁民、障がい者の生活・安全を、解雇・低賃金・非正規化、社会保障解体、地方と自治の破壊(自治体労働者のリストラ含む)などを切り捨てることによって大きくなった災害なのだ。資本と権力の新自由主義政策と新自由主義的経営によって安全対策が無視されてきた結果なのだ。そして、いわんや、原発事故。
これまで説明されてきた「安全性」は全くのウソ、虚構だった。そのことに気付いた多くの人がいる。
「ずっとウソだった」ことに気付けば、本当のことが見えてくる。
斉藤和義「セルフ替え歌カバー」
「ずっとウソだったんだぜ」
この国を歩けば 原発が54基
教科書もCMも言ってたよ 「安全です」
オレたちを騙して 言い訳は「想定外」
懐かしいあの空 くぐったい黒い雨
ずっとウソだったんだぜ やっぱバレてしまったな
ほんとウソだったんだぜ 原子力は安全です
ずっとウソだったんだぜ ほうれん草食いてぇな
ほんとウソだったんだぜ 気付いてたろこの事態
風に舞う放射能はもう止められない
何人が被曝すれば気がついてくれるの
この国の政府 (以下、略)
斉藤和義さんが、「ずっとウソだった」と見抜いたのは偶然ではない。
根底的なところで多くのひとの意識が変化している。今、全国で反原発に多くの人が集まっているのは、安全の宣伝が「ずっとウソだった」ことを大量の人がほぼ等しく同時にわかってしまったことによる。この日本のおかしさへ、自分たちがどこか違和感を押し隠して、それでもそれなりの人生がたぶん生きていけるかもしれない、と漠然と考えていた幻想。それが一挙に多くの人からふっとんだ。
ひとつの大きなウソ(「原発の安全性」)がわかり始めると次々と本当のことがわかってくる。いかにも不誠実な東電社長の姿が自分の職場でのできごとに重なる。それは政府もそうだ。一度気づいてしまったら、ウソの構造がよく見えだした。
労働者を抑えるためのウソと安全無視。社会の不正の構造が透けて見えた。社会全体が「ずっとウソだった」のだ、とすっかりわかった。広範で根底的な価値感の転換が無数に多発に同時に起こったのだ。立ち上がる人を止める手立ては、もう、ない。
ウソをウソと読み切って立ち上がっている人がいることは、大きな「希望」だ。
二つの重要な裁判 その? 選挙権剥奪という、隠されていたウソを暴く後見選挙権訴訟
成年後見制度をめぐる選挙権確認訴訟
第2回期日
7月27日 (水)
東京地方裁判所 103号
原告:名児耶 匠(茨城県牛久市)
被告: 国
5月11日、後見選挙権訴訟の第1回期日があった。次回は、7月27日である。全日本育成会の会員はこぞって、この裁判を見守り傍聴しよう。なぜなら、権利を守ることとは誰かひとりの問題ではないからだ。後見制度によって選挙権が奪われてはならない。このことは「みんな」の問題だ。
成年後見制度は権利を守るものだと言いながら、実は権利(選挙権)を奪う仕組みが隠されていた。
もうひとつの重要な裁判 その? 公の職務の執行に対する不当な賃金カットのウソを裁く
違法で不当な賃金カットのウソを暴く裁判
6月3日 10:00〜 東京地方裁判所 519法廷
原告:岡庭千泰(全日本手をつなぐ育成会職員)
被告:全日本手をつなぐ育成会(副島宏克理事長)
ただし、被告は反訴原告、その訴額は36,173円
公の職務の執行を賃金カットとすることを裁く裁判の次回期日は、6月3日。やはりこぞって、この裁判を見守り傍聴しよう。
なぜなら、原告が裁判を提訴したのは、権利を守ることとは誰かひとりの問題ではないからだ。まだ見ぬ未来の「仲間」・労働者のためにも、こんな不当で違法なことを許すわけにはいかない。労働委員会の証人になるときに、無知で軽率、弁護士にだまされやすい「経営」者が、公の職務の執行を認めことで、労働者が不利益を被らないようにするためだ。誰もが権利保障される社会のなかでこそ、障がい者も権利の行使することができるからだ。
さて、被告はなんのために反訴しているのか。反訴の合理的理由もなく、裁判費用も会員の会費から多額費出していることを、被告の理事で恥ずかしいと思う者もいないのか。こんなことでは、後見選挙権訴訟を支援する立場との整合性もつかなくなるではないか。
そもそも、みずからの「事務処理上の手違い」で過払いがあるとして起こした反訴だ。原因がみずからの「事務処理上の手違い」が原因なら、最初に謝るのが筋というものである。
2010年7月7日労働委員会での「公の職務執行」分を、7月20日に引くと文書で通知しながら、7月23日支払いの給与で引かず、7月29日の「不就労時間分の給与について」という副島宏克理事長名の公印つき文書では、3回分「36,173円」が「過払い」であると恥ずかしげも「申し訳ない」もない。2009年5月・8月と2010年の7月の3回(2010年3月に藤村事務局長が忘れていた分も合わせれば4回)も「事務処理上の手違い」を飽きもせずに繰り返したことをそんなに自慢げにできるのも不思議でしかたがない。これまでの3回の「事務処理上の手違い」分を(理由も示さず)4分割して4か月に渡り賃金カットを強行するとしてきたという、この経緯を見れば、「ウソはドロボウの始まり」とはまさに「言いえて妙」だ、と改めて感心させられてしまうのだ。
「ずっとウソだった」のは、原発の「安全性」だけではなかった。渦巻きのように「ウソ」だらけがはびこっている。「パワハラ」・「特別監査」・「過払い」・「ノーワークノーペイの原則」・「事務処理上の手違い」・「方針は変えない」・「反訴」・「切手詐欺?かのような事務処理」・・・・。新自由主義的経営がウソを必然化させるのか、ウソの連鎖が新自由主義的経営を呼び起こすのか。
全日本手をつなぐ育成会 副島宏克理事長 2007年6月の就任からの2期4年は、「特別監査報告」という「ウソ」を前提に進めてきた。現在係争中の、不当で違法な賃金カットをめぐる裁判も元をただせば、「職員の不正」というウソを理由にして就業規則改悪を言い出したことに起因しているのだ。
被告(側)の高鶴かほる証人の必要性
原告は、5月19日に書証を裁判所に提出し、証人申請を副島宏克理事長から高鶴かほる理事へと差し替えた。高鶴かほる理事は自称?「労務担当理事」というのであるが、それがいつからか、また、その権限範囲等がどのような根拠によっているのかは不明である。役員等の組織・業務担当一覧等文書で示されたこともない。不明瞭・不透明である。高鶴かほる理事は、副島宏克理事長宏克理事長と比してもより多くの具体的な人権侵害・反組合の攻撃の先頭に立ってきた
2007年7月18日の理事会には、7月5日の第4回団交が開催された事実もその内容も報告されずに組合に対する団交拒否を理事会は決めた事実については、高鶴かほる理事自らの発言から明らかであるが、理事会が受けるべき正確な情報を高鶴かほる理事が、理事会に示さなかったことは理事会にとっても不幸なことであった。
2008年2月の三田労基署臨検のあと、非正規職の残業代未払い割増分賃金について、未払いのうち過去2年分に限って、遡及計算したのは、高鶴かほる理事その人であるが、この時、正規職員の残業代割増賃金分は計算せず支払わなかったのはなぜであるのか。
特別監査報告に基づき(?)、事務所以外の場所で総務委員会によって就業規則の「検討」を進め、2007年11月に「新就業規則の説明会」と称して、職員を会議室に集め「07年11月3日完成版 職員就業規則」を示した。「完成版」と称するからには、「未完成版」もあったであろうが、この検討を重ねて「完成版」に至ったはずの就業規則改悪案はフェイドアウトした。この「07年11月3日完成版 職員就業規則」のとき既に、「障害があることを理由に差別しないように、削除された条項」が復活されていたことを忘れてはならない。障がい者差別である「障害条項」を復活させた理由は何か。
高鶴かほる証人は包み隠さず事実を証言しなければならない。真実がいよいよ明らかにされる時がこようとしている。労働者・障がい者の権利を踏みにじってきた実態を解明しなければならない。副島宏克理事長・高鶴かほる理事は、逃げてはいけない。自分の責任で「権利」の問題について自ら語ることができなければ、全日本手をつなぐ育成会の理事たる資格がない、と語るに等しい。
長崎県育成会での不祥事の教訓はなにか
横領容疑で障害者支援団体元事務局長逮捕 長崎
産経ニュース 2010.4.22
長崎署は22日、障害者支援事業を行う社団法人「長崎県手をつなぐ育成会」(長崎市)の預金を着服したとして、業務上横領の疑いで、同会の元事務局長、川原武司容疑者(49)=長崎市平山町=を逮捕した。
逮捕容疑は、事務局長として勤務していた昨年4月から今月10日までの間、同会の銀行口座から現金30万円を引き出して横領したとしている。
同会は、この間に不審な現金の引き出しが複数あり、使途不明金が約560万円に上るとして、被害届を出している。長崎署は横領を繰り返していた疑いがあるとみて調べる。
同会によると、川原容疑者が3月末に無断欠勤するなどしたため、管理していた通帳を調べると、使途不明金が発覚。今月10日付で同容疑者を解雇した。 (以下略)
この事件は、2009年4月から2010年4月までの間、新事務局長になってわずか1年の間に起こった。この事件は、それまで実務を担っていた労働者を排除することと密接につながって起こったことがわかっている。このことから、勤続する労働者の排除や労働者へのいじめと、詐欺・横領などの不正事件とは、根っこでつながっていることがよくわかる。すなわち、長く勤続する労働者を排除して不正事件が起こりやすくなるし、横領や詐欺事件の裏には、「労働者いじめ」がひそんでいる可能性が高い、ということだ。身近で起こる事件からの教訓を無駄にしないようにしたい。「切手詐欺事件」の裏には巨大な利権や私欲がないかを注目しておかなければならない。
**おことわり**
4月27日発行の「10号」の記載で、「第(6)項」は事実関係の表記が不正確であることが明らかになったため、記述の間違いをお詫びし、削除扱いとさせていただきます。
また、5月11日発行の「11号」のなかで「2007年」「2009年」との記載は2010年の誤りでしたので、お詫びして訂正します。
**お知らせ**
2011年2月23日の解決団交で、会社による「社員全員解雇」の撤回と謝罪をもって争議解決に至った、ユニオン東京合同 教育と探求社分会の勝利を記念して、報告討論集会を計画しています。
経営法曹弁護士石嵜信憲弁護士による悪質手口(団交拒否、地位不存在確認労働審判、名誉棄損損賠訴訟など)をユニオン東京合同がいかに打ち破ったかの闘いの事例・豊富な教訓を明らかにします。
詳細が決まりましたら、またこの、分会ニュースでもお伝えします.
あの、「3・11」から2カ月が経過した。改めて地震・津波でお亡くなりなった方たちのご冥福をお祈りしたい。未だ多くの方が困難な状況に置かれている。私たちもけっして他人事とは思えない。自分たちのできることで精いっぱい応援・支援したい。
あの地震・津波は全く想定されていた。「今後30年間の宮城県沖での大地震の発生確率99%」、「明治三陸地震津波では……高さ38・2?を記録した」。これは、防災・危機管理教育協会が主催する防災力検定のためのテキストにも書かれている防災の常識だ。
地震・津波による大きな被害・犠牲は、資本主義そのものによって生み出された。資本主義の行き詰まりを、労働者人民に犠牲を強い、資本の利潤・延命を図り、のりきる新自由主義の下で、労働者、農民、漁民、障がい者の生活・安全を、解雇・低賃金・非正規化、社会保障解体、地方・自治破壊(自治体労働者のリストラ含む)による切り捨てることによって生じた被災なのだ。資本と権力の新自由主義政策と新自由主義的経営によって安全対策が無視されてきた結果なのだ。そして、いわんや、原発事故。
4月10日・5月7日と反原発デモに「普通の人」が大結集!
原発事故によって、「ずっとウソだった」ことに気付いた多くの人々
3月11日から私たちを取りまく情勢は大きく変わった。「一変した」と言っていいだろう。地震・津波そして福島原発事故。多くの人の困難。これからも続く避難生活。既に始まっており、さらに拡大が確実な「震災解雇」。そしてこれらが、まぎれもなく「人災」であることに気付いた人々。
斉藤和義さんが、「ずっとウソだった」と見抜いたのは偶然ではない。
根底的なところで多くのひとの意識が変化している。今、全国で反原発に多くの人が集まっているのは、安全の宣伝は「ずっとウソだった」ことを大量の人がほぼ同時にわかってしまったことによる。気づいてしまったのだ。ウソがのさばっていたことが怒りに火をつけている。「今の若い人はデモなんて参加しない」などというのは、全くの世間知らず(か、いつまでもウソに気付けない、ごく一部の人)だ、少なくとも「3・11」以後においては。
この日本のおかしさへ、自分たちがどこか違和感を押し隠して、それでもそれなりの人生がたぶん生きていけるかもしれない、と漠然と考えていた幻想。それが一挙に多くの人からふっとんだ。東電が言ってきたウソ・でまかせ。ウソがわかり始めると次々と本当のことがわかってくる。いかにも不誠実な東電社長の姿が自分の職場でのできごとに重なる。それは政府もそうだ。一度気づいてしまったら、ウソの構造がよく見えだした。
労働者を抑えるためのウソと安全無視。社会の不正の構造が透けて見えた。社会全体が「ずっとウソだった」のだ、とすっかり納得した。もう後戻りはできない。する気もない。偽りと決別しなければ、多くの人のこの不幸は救えないし、自分も危険にさらされ続けることがわかってしまった。
福島原発事故の「功罪」はとてつもなく、大きくなりそうだ。多大な放射能の「汚染」の罪悪は、しかし、虚偽への多くの人の「覚醒」を作り出した。立ち上がる人を止める手立ては、もう、ない。
「ずっとウソだった」ことに気付けば、本当のことが見えてくる。
「ずっとウソだった」のは、原発の「安全性」だけではなかった。渦巻きのように「ウソ」だらけがはびこっている。身近なところでは「パワハラ」・「特別監査」・「過払い」・「ノーワークノーペイの原則」・「事務処理上の手違い」・「方針は変えない」・「反訴」・「切手詐欺?かのような事務処理」・・・・。新自由主義的経営がウソを必然化させるのか、ウソの連鎖が新自由主義的経営を呼び起こすのか。
全日本手をつなぐ育成会 副島宏克理事長は2007年6月の就任から2期4年は、「特別監査報告」という「ウソ」を前提に成り立ってきた。現在係争中の、不当で違法な賃金カットをめぐる裁判も元をただせば、「職員の不正」というウソを理由にして、就業規則改悪を言い出したことに起因している。
裁判で、被告から出されるものは「法解釈と虚像」ばかり、裁判長からも「事実があれば出すように」と言われている。また、被告は裁判所の書面提出日を守らない。いつも原告の書面を見てから、被告の準備書面を書いているのか?と思うほどだ。しかし、いくら「カンニング」しても事実が出てこないのは「京大カンニング受験生みたい」だ。今回、さらに原告は新たな事実を出す予定だ。裁判所への次回書面締め切りは5月20日である。被告は期日厳守で提出するように!
さて、原告が裁判を提訴したのは、自分の賃金の問題だけではない。こんな不当で違法なことを許すわけにはいかないからだ。まだ見ぬ未来の「仲間」・「労働者」のため、労働委員会の証人になるときに、無知で軽率、弁護士にだまされやすい「経営」者が、公の職務の執行を認めないで、労働者が不利益を被らないようにするためだ。誰もが権利保障される社会のなかで、障がい者も権利の行使することができるからだ。
一方、被告はなんのために反訴していているのか。裁判の中でも主張しているのは「法解釈と虚像」のみで、こんなことに大義があるのか? 被告が反訴する理由に公義があるなら示せばいい。
そもそも、みずからの「事務処理上の手違い」で過払いがあるとして起こした反訴なのだ。原因がみずからの「事務処理上の手違い」が原因なら、最初に謝るのが筋というものである。
2つの事例を比べてみる。? 2010年2月23日労働委員会「公の職務執行」分を、3月に「引き忘れ」て、4月に引くことになった際には、藤村清喜事務局長(当時)はメモで「忘れており今回控除しませんでした。大変申し訳ありませんが、事務処理上4月の控除させていただきたくお願いいたします」と伝えてきた。? 2010年7月7日労働委員会「公の職務執行」分を、7月20日に引くと文書で通知しながら、7月23日支払いの給与で引かず、7月29日の「不就労時間分の給与について」という副島宏克理事長名の公印つき文書では「申し訳ない」もなく、3回分「36,173円」が「過払い」であると恥ずかしげもない。3回(2010年3月も合わせれば4回)も「事務処理上の手違い」を飽きもせずに繰り返したことをそんなに自慢げにできるのも不思議でしかたがない。これまでの3回の「事務処理上の手違い」分を(理由も示さず)4分割して4か月に渡り賃金カットを強行するとしてきたという、この経緯を見れば、「ウソはドロボウの始まり」とはまさに「言いえて妙」だ、と改めて感心させられてしまう。「ずっとウソだった」ことに気付いた人が、反原発・反「新自由主義的経営」となるのも、もっともだ。 なお、次の大規模・反原発アクションは、6月11日予定。 ご注目。
震災を口実に解雇するな。雇い止め、内定取り消し、賃下げに、反原発・反失業闘争の反撃を。
資本は大地震・津波・原発事故を契機に労働者階級に一切の犠牲を押しつけ、延命しようとしている。
新自由主義の破産による大恐慌のもとで、労働者階級の怒りは臨界点に達していた。失業・解雇・貧困・ワーキングプアの生活苦が襲いかかっていた。
そこに震災と震災を口実にした、より一層の攻撃がかけられている。大震災以後、東北の被災地のみならず全国でリストラ・首切りの嵐が吹き荒れている。
震災を口実にした直接の解雇・内定取り消し
被災地で解雇などの激しい攻撃が労働者にかけられている。
被災地のみならず全国で震災を口実とした解雇・雇い止めが続いている。2008年のリーマンショックを上回るペースの急増ぶりであり、百万人以上の労働者を失業に追いやる攻撃が始まりつつある。震災解雇は非正規雇用労働者から始まっており、派遣社員やパート労働者が解雇されたり、休業補償を受けられないケースが全国で相次いでいる。震災直後から自宅待機を命じられ、生活に行き詰まる人が続出している。今回の停電は、危険極まりない原子力発電所に依存してきた政府と東京電力の責任であるにもかかわらず、政府と東電は原発政策の破綻をすべて労働者を犠牲にすることでのりきろうとしているのだ。
解雇推進する菅政権
菅政権こそ大震災や「計画停電」を口実とした解雇・雇い止め・賃下げを推し進めている張本人だ。
震災を口実にすれば、解雇や「内定取り消し」は当然であるかのような趨勢を助長することになったのが「労働基準法26条解釈」の厚労省通達だ。厚生労働省は3月15日、各都道府県労働局あてに「計画停電による休業の場合、休業手当を出さなくてよい」と通達を発した。さらに同月18日には「今回の大地震は不可抗力であり、休業は使用者の責任ではない。休業中の賃金、手当等を支払わなくてもよい」との見解を表明した。
大震災・原発事故は、世界大恐慌の深まりで断崖(だんがい)絶壁に追い詰められていた日本資本主義を直撃した。日本資本主義は労働者階級に対する支配の能力を失い、帝国主義大国からも没落しつつある。管政権が掲げる「復興」など、労働者が望むものとは正反対のものだ。これは労働者から生きるための仕事やぎりぎりの賃金まで奪い、資本家が生き残ろうとする攻撃だ。
大震災・福島第一原発事故の責任はいったい誰にあるのか。新自由主義のもとで地方を切り捨て、災害対策も不可能なほどに地方の財政を破壊してきたものこそ歴代の自民党・民主党政府であり、資本家階級だ。
核武装と帝国主義間争闘戦に勝つために、地元の住民や労働組合、良心的研究者・学者の絶対反対の声を圧殺して原発政策を推進し、人類史的事件ともいうべき福島第一原発事故を引き起こしたのも同じ連中だ。
歴代政府と国家権力、そして東京電力を始めとした資本家階級、御用学者連中こそすべての責任をとるべきだ。だが責任を居直り、労働者階級に対する一層あくどい攻撃と原発政策をどこまでも推進しようとしているのが菅民主党政権や資本家階級だ。こうしたやからを打倒し、労働者階級が社会と生産の主人公となることが必要なのだ。
農民・漁民も生きるために団結を
すべての労働者・農民・漁民の皆さん、生きるために団結し、反原発反失業の大闘争に踏み出そう。
福島原発事故の放射能の影響で出荷停止翌日の朝、福島のキャベツ栽培農家の64歳の男性が自殺するという痛ましい事件が起きた。国や東電は農家に対して何の補償も謝罪もしていない。東電は農家から生きる手段を奪っている。さらに東電は海に高濃度の放射能汚染水を垂れ流し続けている。漁民の生活はどうなるのだ。
農民は自ら耕作してきた農地を離れて従前どおりに生きていけるものではない。ましてや無農薬栽培のように丹精をこめて耕作してきた農家には特別のものがある。農地には農民の作業の蓄積がこめられている。違う土地で無農薬耕作するには、またそれだけの年月がかかる。安全な作物を消費者に送るために無農薬栽培をしてきた農家にとって、その農地に放射能が降り注がれたことの絶望は計り知れないものがある。
しかし闘ってしか解決がないことが、こんなに明らかになったことはないし、団結して、資本・東電・菅政権と闘うしかない。
被曝労働強いる東電
原発には「原発ジプシー」と呼ばれ被曝覚悟で各地の原発の定期点検工事を請け負う渡り職人のような労働者を非正規下請けにし、原発の最も危険な作業は非正規職の下請け労働者が担ってきた。原発には被爆労働が不可避だが、それを隠蔽してきた。
いま、原発事故後、さらに多くの被曝労働が避けられない。そのほとんど全てが下請け・孫受け・非正規の労働者で、労働者の使い捨てによって原発が運転されてきた本質が露になっている。1987年のレーガン・中曽根による新日米原子力協定締結、それと軌を一にした国鉄分割・民営化以降の新自由主義による労働組合解体攻撃が原発労働の事故を多発させてきた。安全がないがしろにされ多くの青年の非正規職労働者が被曝労働を強制されてきた。原発・核こそ労働者階級への極限的な階級攻撃、虐殺行為だ。すべての原発を廃炉にせよ! 被曝労働の強制を許すな! 一切の責任は日帝ブルジョアジー、歴代自民党政権、そしてそれを引き継いだ菅民主党政権、東電や原子力安全委員会、保安院にある。
東電労組・連合はその共犯者である。元連合会長・現内閣特別顧問の笹森清は東電労組出身、連合事務局長の南雲弘行は前東電労組委員長だ。現東電労組会長・電力総連委員長の種岡成一は「想定以上の地震が起こっても原発は十分に耐えられる構造」と講演を行ってきた。こういう東電労組幹部と連合が原発を推進し労働者を殺してきた張本人なのだ。
チェルノブイリは1986年の事故以来、今も官民約7千人の労働者が廃炉の管理に当たっている。少なくとも向こう100年は同様の作業が続く。原発とはそういうものだ。
資本家階級は利潤の極大化のために、人類普遍のあり方だなどという虚偽のイデオロギーを振り回し、労働者を搾取材料としてしか見ず、被曝地獄で働かせることでコストダウンを図っていくことを当然としているのだ。逆に、産業上・社会上の「運転保安」のためには自らはビタ一文、本当は出したくない。しかもこの原発産業をぬきに世界で資本家としてやっていくことはできない。それが資本主義時代というものだ。
資本を擁護する既成労働組合
資本の側は資本を守るために首切り・リストラ・賃金未払いの攻撃をかけて来ている。「政治休戦」「挙国一致」はブルジョアジーの側の攻撃であり、連合方針でもある。「政治休戦」の次は「救国の資本主義復興運動」に動員されることになる。労働組合が「政治休戦」などと闘いを放棄してはならない。
しかし、「東日本大震災の現状を考慮し『雇用問題』の政治への運動を当面中断します」として、予定していた4・1集会も中止するなど、4・9政治和解を推進したやからの反労働者的本質が露呈している。
生きるために労働者が団結して資本や行政に生きさせろ、職場をよこせ、休業補償をしろとあらゆる手段を駆使して闘うことが必要だ。
今こそ労働組合が立ち上がり、首切り・リストラを許さず資本の攻勢と闘わなければならない。
復興という名の攻撃
3・11からの「復興・支援」の名のもとにあらゆる攻撃が合理化されて襲いかかることと闘うことが重要になっている。国家財政・地方財政の赤字の巨大化の責任を公務員労働者などに押しつけて、全労働者階級に対するより激しい搾取や収奪、合理化・リストラや安全無視の強労働の強制に出てくることに断固反対し、労働者階級の利益の防衛と拡大のために全力をあげよう。
資本家階級は絶対に「運転保安」や「社会の災害防止」などに金をまわしはしない。JRを始め全資本家階級は結局のところ、「復興のため」と言って国鉄の第2次分割・民営化、公務員360万人首切りへと進み、国際的進出を押し出して争闘戦を激化させ、ついには戦争を引き起こす。これが資本家階級の、そして菅内閣の本質だ。
3・11を名目にしようとしまいと労働者階級は大増税に絶対反対である。公務員360万人の「いったん解雇・選別再採用」という新自由主義攻撃には絶対反対だ。また、こうした国内矛盾を世界への侵略戦争によって排外主義的にのりきるあり方を、断じて許さない。
大恐慌下での反失業闘争
大恐慌とは結局、一定の労働者層を労働市場から追い出して産業予備軍化したり、労働者の古い技能を無力化して超低賃金労働者に入れ替えることである。これこそが恐慌の本質なのだ。したがって、大恐慌下の労働市場は失業問題がすさまじい危機的性格をもって永続化する傾向をもつ。今、大恐慌が依然として激烈に進行中ということは、大失業の実態(公式統計は本当に欺瞞的にできており、実際の失業者数ははるかに多い)の中に示されている。大恐慌は、この巨大な大失業を絶対に解決できない。こうした中で、日本の3・11情勢の爆発は、今や大恐慌情勢を根底的に、急速かつ激烈に深化させる決定的契機となりつつある。3・11は純自然災害ではなく、日本資本主義の矛盾の爆発としての政治経済的事態だ。ここから不可避となる日本の震災恐慌は、世界資本主義の連鎖に超ど級の大打撃を与え、全世界を一気にどん底まで突き落としていく恐るべき大恐慌の新たな引き金を引くものになる。
反原発=反失業闘争
労働運動の質的な変化・流動性が起こり、非正規や失業者の隊列が官公・正規を凌駕するような変動に至る事態が訪れている。戦前(・戦後)労働運動化といってもいい。労働運動の大WAVEが来ている客体情勢である。
反原発と反失業の闘いは完全に一体だ。日本のナショナルセンターである連合は大震災にあたって、政労使一体で「国難」をのりこえろと言い、春闘交渉を中断した。そのもとで何が起きているのか。雇い止め大量解雇だ。現に被災地では膨大な労働者の首が切られている。ハローワークで5時間待ちは当たり前、満員電車のような状況だ。福島原発事故関連で5万人が失職したといわれている。震災解雇100万人という情勢がもうそこまで来ているのだ。
菅政権は、資本家は救済するが労働者は救済しない。日銀が120兆円もの金を数週間でブルジョアジーにばらまく一方、全国で膨大な労働者の首を切っている。
経団連会長・米倉は、「業界や企業ごとの節電目標を4月中に取りまとめ、工場の操業を夜間や休日に移す」と言った。原発をとめても電力は十分あることがハッキリしたにもかかわらず、この状況を利用して休日労働や夜間労働を一挙に推し進め、労基法を解体しようとしているのだ。そして公務員労働者360万人解雇の道州制が一気に動き出そうとしている。日本郵便大リストラで、非常勤の雇い止め、一時金カットが強行されている。こうした攻撃に対して、今こそ「ふざけるな」と職場から怒りを爆発させてやる。
そしてこの腐った社会を根本から変えよう。菅政権、大資本、連合や全労連などの体制内労組幹部が癒着し、私たち青年労働者を非正規職や被曝労働で犠牲にしながら暴利をむさぼっている。連合や全労連などの御用労働組合が労働者の決起を抑え込む役割を担っているのだ。この腐敗の鎖を断ち切ることだ。
どんなにうそで塗り固めようとも、今も放射能がまきちらされ、労働者が解雇され、私たちの未来が奪われようとしている現実は押し隠せない。この現実を突きつけられた私たちには、自分の将来、未来について真剣に考え、そして行動を始めた。
「原発とめよう。社会を変えよう」。これが私たちの資本主義社会への回答である。
(続く)
そもそも原発は地震・津波が来なくても危険なもの。
原発と人類とは相容れない。
資本主義が原発なしに存続できないならば、原発の廃止とともに資本主義には終焉してもらうしかない。
「すべての原発を停止・廃止せよ」の理由は、事故が不可避で危険だからだけではない。労働者の被曝(ひばく)労働なしには成り立たないものであり、原発そのものが生物の生命とは相いれないからだ。原発廃止とは、生命の歴史は放射能との闘いの歴史だという、根源的な問題だ。
46億年前に地球が誕生し、数億年後に海で生命が生まれるが、浅い海で暮らせるようになったのは、地球に磁場が形成され宇宙線(放射線)がブロックされた27億年前。さらに20億年以上かかってオゾン層が形成され生物が陸上に進出でき、人類も誕生した。核兵器と原発は本質的区別はない。「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな!」は、全人類と地球上の全生命の根源的欲求だ!
4月6日の各紙は、福島原発の水素爆発を「放射線分解による水素発生」と報道した。ジルコニウムと水の反応による水素発生だけではなく、水の分子を放射線が直接破壊しているのだ。放射線の特徴は、単純なエネルギー量は大きくはないが、極端に集中していること。こうして生物の身体をつくっている細胞、とりわけ遺伝子を破壊してしまうのだ。
人間の身体は莫大(ばくだい)な数の細胞でできていて、毎日多くの細胞が死に、同じ数が生まれることで人間は生きている。放射線は人体の細胞をつくる設計図の文字にあたるDNAを破壊(読めなく)して、細胞を再生産させないで殺し、あるいはまったく違う細胞をつくり(ガン細胞)人間を殺す。だから、放射線は若い生命ほど激甚な影響を及ぼす(が、中・高齢者への影響も小さくない)。
「原発がなかったら、エネルギーがなくなる」というのは嘘であり、こんな嘘の恫喝に屈してはならない。こんなものは二重にデマゴギーだ。
まず第一に、いまマスコミで「原発は必要か」という世論調査をさかんにやっているが、「計画停電」や節電キャンペーンは、原発推進の世論操作であり、また福島第一原発の大規模核爆発=東京脱出パニック対応のリハーサルであり、また「国家的危機」をあおり階級闘争の圧殺を狙う、労働者階級に対する絶対に許すことのできない攻撃である。
第二に、原発なしに日本の資本主義が成り立たないから容認しろというのは、まったく逆さまな話だ。現場労働者を被曝させることなしには運転できず、人間が制御もできず、人間を滅ぼす原発の方を廃棄すべきであり、それで成り立たないなら「日本の資本主義」を終わりにするしかない。福島第一原発を廃炉にするために1兆円かかる。チェルノブイリは25年たった今も、毎日7千人の労働者が管理しないと危険なのだ。これのどこが「経済的」だ!
高速増殖炉「もんじゅ」はすでに2兆4千億円を投入し、今後も年500億円の維持費を半永久的にかけなくてはならない。しかも、福島原発と同じ危機にある。日本政府が核武装と金もうけをしたいがために莫大な税金を投入し、労働者を殺したのに、政府と企業、御用学者とマスコミ幹部は無責任を決め込んでいる。
本当にこんな社会はひっくり返すしかない。
(続く)
私たち人間は、本来自然そのものとして生まれ、自然のなかで生まれながら、その自然に労働によって働きかけて生産物を手にし、それを土台に誰もが人間らしく生きられる社会を運営することができる存在であり、自然の変化、地震や津波などをも対処できる力を本来持ち合わせている存在です。「災害伝承」と言う形で後世に自然現象への対処の知恵を継承させつつ、自然と向き合ってきました。
しかし、資本・権力の利潤・延命のために労働者人民、人間そのものを抑圧し、犠牲にする資本主義社会は、そうした人間本来のあり方を破壊しています。
本来、地震・津波は天災として避けられなくても、その被害を最小限にすることも、人命を奪われるのを避けることも可能です。巨大な被害・犠牲は人災であり、それは資本・権力によって生み出されたものです。
地震・津波による大きな被害・犠牲は、資本主義そのものが生み出したものです。資本主義の行き詰まりを、労働者人民に犠牲を強い、資本の利潤・延命を図り、のりきる新自由主義の下で、労働者、農民、漁民、人民の生活・安全を、解雇・低賃金・非正規化、社会保障解体、地方・自治破壊(「平成大合併」による自治体労働者のリストラ含む)による切り捨てることによって生み出されたものです。
安全対策が無視されてきたのは、資本と権力の新自由主義政策によるものです。
具体的には堤防・防潮堤の整備、高台への移住が損なわれてきました。こうしたことは、明治三陸沖地震、昭和三陸沖地震での教訓と災害伝承が無視されてきたものです。
国鉄分割民営化とその過程で、地方の交通が破壊されてきたことと同じ問題を孕んでいます。
人々に大災害をもたらしている責任の一切は、この資本主義社会の支配者である財界・資本家と政府・国家権力にある。そこに住まわされたこと、防波堤のこと、初動のこと、治安優先のこと、危険性を無視してきたこと、ウソをついてきたこと、情報や言論を統制していること、避難のこと、補償のこと、悪らつな復興計画のこと…、こうした全てが、利益追求・安全無視の資本主義、新自由主義が行き着いた姿だ。
本当に許せない。
(続く)
第4回期日 報告。3月4日(金)16:00〜
第4回期日が行われました。
これまで原告側は、証拠書類や陳述書を何本も出してきました。被告(育成会)は準備書面と証拠書証を数点を少し。
原告は、2月14日に、準備書面(3)、陳述書(2種類)証拠書類。また3月1日にも
準備書面(4)と、陳述書、証拠書類。
裁判長は、「争点はだいぶ絞られてきた」として、被告に対して、「被告側は弁済したとし、原告は弁済の拒否でよいか。だったら、原告は預ってないでお金を返すべきではないか。被告も弁済しようということなら「供託」でもするしかないのでは? 私が言うことでもないが」と裁判長のお言葉で、原告はお金を返すことになった。
・被告は、就業規則の変更において、不利益変更はしていないという主張です。
・被告の主張は、労働委員会の出頭についても、労働委員会から旅費、日当が出ているから、賃金から引いても不利益ではないという主張。
・証人の必要性について、すでに書面を提出しているが、準備書面で主張をはっきりさせてほしい。
ということでした。次回の書面を4月4日までに提出する。
第5回期日は、4月15日(金)10:30〜 519号法廷です。
結集をお願いします。
3月11日、三陸沖を震源とする東日本大地震が発生した。関東大震災、阪神淡路大震災を圧倒的に上回る規模であり、東北地方には10メートルを超す津波が襲った。この地震の破壊力は、人的にも物的にも恐るべき大惨事として労働者・民衆に襲いかかった。たが、これは単なる自然災害ではない。
福島原発の最悪の大事故はまさしく人災だ。福島原発では、炉心溶融という最悪の事故が起こり、爆発によって原子炉建屋は吹き飛び、セシウムやヨウ素などの放射能がすでに大気中に放出され、プルサーマル運転の3号機では、ついにプルトニウムもとび出しているのだ。大地震発生の直後に非常用電源が故障で作動せず、原子炉の冷却装置が機能しなくなった瞬間から、核燃料棒の破損と大量の放射能流出が不可避となるのは時間の問題だった。
原子炉の冷却不能状態が長時間続き、炉内の温度と圧力は高まり、長さ4メートルの燃料棒は、その約半分が露出した。燃料被覆管は水・ジルコニウムの酸化反応を起こし、核燃料の溶融が始まった。ヨウ素やセシウムの放出はこのことの証左である。
福島原発では、原子炉の運転を止めても炉心の温度が上昇し続け、最悪の炉心溶融(メルトダウン)にまで至っている。まさに米スリーマイル島事故や、旧ソ連のチェルノブイリ事故をも上回るような大事故になっているのだ。
地震発生直後から、福島原発は異常な状況にあった。菅政権、東電、原子力安全・保安院、原子力安全委員会も把握していたはずだ。だが、枝野官房長官会見でも、マスコミも「念のための措置」、「建物内に待機していれば大丈夫」「線量は想定内」「健康被害になるほどの被爆ではない」等々の無責任な発言を繰り返し、意図的に事故を小さく伝えてきた。
現場では多くの労働者が、大量の放射能を浴びながらの殺人的な作業を強制されている。さらに、住民避難対策は、当日半径2kmから3km、その後10km内への拡大、爆発事故が起き放射能が大量に放出されてから、20km、30km圏内に避難地域を広げるなど、後手後手の対応だ。しかも、周辺住民には、汚染された土地に戻って再び従来どおり生活できる保障はないのだ。
このように大地震が起きれば大惨事に直結する危険が明白であったにもかかわらず、菅政権・歴代政権・財界・連合は、原発を「クリーンで安全」という大ウソをついてきた。さらに、菅政権は「新成長戦略」の目玉として原発輸出を積極的に推進してきた。こうした事態の結果として、今回の大事故はある。
だが菅政権は、東日本大地震による巨大な犠牲を自らの延命のために徹底的に利用している。「国難」「政治休戦」の名のもとにあらゆる闘いを圧殺しようとしている。ユニオン東京合同は、こうした反動を許さず徹底的に闘う。すべての原発を即時廃止せよ。
2011年3月14日
ユニオン東京合同
講師 大野 義文(元労働基準監督官)
労働基準監督署の元署長の大野義文さんを講師に学習会を開きました。
1.労働者の現状。
3万人超えの自殺者。ハローワークに届けられた昨年の1年以上の完全失業者90万人。
1年を通じて年収200万円以下の人は、1,100万人を超えた。官報に報じられる
身元不明の死亡者の状況、人数・・こんな悲惨な状況に、労働者は、なぜ怒らないんだ。
怒って当たり前の世の中だ!という話から始まりました。
2.質疑応答より紹介。
Q:就業規則の変更について、使用者が一方的に就業規則の変更を行い、労働者代表意見書もつけず、「顛末書」を付けて届けてしまった。「顛末書」を開示させるにはどうしたらいいか。
A:就業規則の変更については、労働者代表意見書をつけて周知しておくことが、義務づけられている。この周知義務の中には、就業規則、労働者代表の意見書、労働基準法、労働安全法が含まれている。万が一、周知していない事業所があったら、法令等の周知義務に違反しますので「第106条周知義務違反」で周知させることができる。
A:36協定について、使用者が労働者の残業時間などの情報を提供しないで、「36協定時間内だった」と嘘をついて、36協定させている。このような場合は、どうしたらいいか。
Q:36協定は、あくまでも使用者が労働者の労働時間を法で定めた時間以上に働かせてもよいという使用者側を罰しないという意味で、労働者を保護するというより、使用者側に都合がよい協定と理解することが必要。
36協定があろうが、なかろうが、残業したら賃金を支払う義務について同様である。
A:職場は9:00〜18:00の1日8時間労働。週5日勤務ですが、残業は18:30からとなっている。この30分については、無給なのか。
Q:会社は1分遅刻しても、遅刻で賃金を切ってくることがある。しかし会社は、労働者は1分多く働いても残業を付けないことのほうが多い。この30分を獲得するために組合で交渉してください。こうやって会社は労働者から時間、健康、賃金を搾取する。労働者はもっと、時間管理をしっかりしてほしい。
3.企業犯罪を許すな
さて会社の犯罪に、労働者も社会も、あまりにも鈍くなっている。会社の不祥事で不買運動が起きるぐらいじゃないと、会社の犯罪は止まらない。たとえば、過労死は殺人、PTSD,うつ病は傷害事件、セクハラは強制わいせつ罪、不払い残業は、窃盗、恐喝、横領など。
企業の犯罪は絶対に許したらダメ。
なるほど、使用者の犯罪を黙っているのは、犯罪の共犯になることだと、大野さんにおしえられました。高知県にもこんな立派な人がいるものだと思いました。
「使用者の犯罪は絶対に許さない」と思いました。
日本経済新聞への掲載内容
ユニオン東京合同御中
株式会社教育と探求社代表取締役社長宮地勘司と代理人弁護士石嵜信憲が、貴組合教育と探求社分会の組合員ひとりひとりに対して行った労働審判の申立は、貴組合の団結破壊を企図した支配介入であると、東京都労働委員会において認定されました。よってこの行為について深く陳謝し、今後、このような行為を一切行わないことを誓約します。
年 月 日
東京都千代田区神田須田町 2-19号
株式会社教育と探求社
代表取締役社長 宮地 勘司
東京都中央区八重洲2丁目8番7号 福岡ビル6階
石嵜信憲法律事務所
石嵜 信憲
不当労働行為を構成する具体的事実
1.被申立人について。
教育と探求社代表取締役社長宮地勘司は、民間の教育産業を主たる業務とし、被申立人石嵜信憲は、株式会社教育と探求社との契約関係にある石嵜信憲法律事務所の代表弁護士である。
2.労使関係の推移
2009年2月12日に宮地社長は全社員に対して、突然の解雇通告を行った。
翌2月13日、残務整理のため出社していた社員に対し、会社の関係者が
「会社のものに一切手を触れるな」と怒鳴り、全員を強制排除した。
さらに、その後退職届の提出を強要した。
社員は、同年3月20日に労働基準監督署に相談したところ、悪質な解雇
事件であるといわれ、同月に申立外組合に加入したが、同7月に同組合を脱
退し、同月に申立人組合に加入した。同年8月以降、何度も団体交渉が行わ
れ、宮地社長から謝罪および、解雇を撤回するかのような発言があった。
しかし、2010年1月31日の団体交渉に石嵜信憲法律事務所の弁護士
が参加し、最後は「平行線だ」として強引に団交を打ち切った。
同年、2月16日、会社と石嵜弁護士は組合員ひとりひとりに対し、地位不存在確認を
求める労働審判の申立を東京地裁に行った。
申立てられた組合員は10名である。
3 本件不当労働行為
両被申立人が組合教育と探求社分会の組合員に対して行った労働審判の申立は、組合員をひとりひとりに分断する、組合の団結破壊を企図した支配介入である。労働審判制は本来、労働者が争議を「迅速」に解決するために生み出された制度のはずである。すなわち、労働者に役立つものとして活用・運用されなければならない。しかし、労働審判を申立てられた労働者は、ひとりひとりが会社との交渉を行わざるを得ず、労働組合の組合員でありながら労働組合とは切り離されてしまう。その結果組合の団結は破壊されてしまうのである。
4 まとめ:明らかな不当労働行為の存在
労働審判が申し立てられた2010年2月16日時点においては、解雇問
題をめぐる団体交渉はすでに5回もたれ、12ヶ月を経過していた。
雇用関係の有無の正当性、いいかえれば、解雇の正当、不当に係る問題に
ついては、団体交渉の場において、被申立人は自らの主張に基づいて解雇の
正当性について主張すべきである。にもかかわらず、団体交渉を打ち切り、あえて対抗的に労働審判の申立てを行った。
このことは、組合員を個別に分断し、団結を破壊するとの意図をもって成されたことが明らかである。明確な不当労働行為意志をもって成されたと言わざるを得ない。
以上
本日、労働委員会に申し立てた内容は、以上であるが、この事件の悪どさは、これだけではない。
この労働審判と合わせて、損害賠償裁判を組合と組合員10名に対して起こしたことだ。
解雇撤回を求めて、情宣活動したことで、被害が出たとして、損害賠償1300万円をかけてきた。
労働審判で、労働者に「解雇ではなかった」と言わせ、解雇ではないのに、
「解雇撤回」などと言った、虚偽をばらまいた。というシナリオだった。
こんな合わせ技で、労働者をつぶそうとする経営者を許しておけません。
労働委員会で、はっきりさせてもらいましょう。
この、東芝・過労うつ病労災・解雇裁判の会社側弁護士は、「全日本手をつなぐ育成会」と
契約している伊藤昌毅弁護士なのです。
伊藤昌毅弁護士は、労災認定された人を解雇するのが得意なのか、
全日本手をつなぐ育成会分会に対しても、
労災認定されたのに、雇用契約終了の予告通知をなかなか撤回しなかった
ある種、非常に労基法第19条にこだわっているのですよね。
今回の東芝の控訴審の内容も、何をもってやったのか。
東芝・過労うつ病労災・解雇裁判
http://homepage2.nifty.com/tsbrousai/
●東芝との裁判(解雇無効・慰謝料請求)控訴審
■次回裁判 判決言い渡し 2月23日(水)10:30〜 東京高裁825号法廷
裁判傍聴お願いします
2011年1月7日 第3回期日の報告!
裁判長―「この問題は、簡単な問題ではないことがわかった!」
1月7日10時から行われた第3回期日において、
裁判長は「この問題は簡単な問題ではないことがわかった」と発言した。
12月3日の第2回期日では、「双方の事実の主張に相違がないので、
今日結審しようと思っていた」と発言し、原告はとても慌てました。
まだ、重要な主張の欠片もやってないのに、「まだ主張することがあります!」と言い、
寝る暇も惜しんで陳述書作りに費やして、なんとか準備書面(1)(2)を
裁判所に提出して、第3回期日に臨みました。
1.はじめに裁判長から提出書類の確認。
被告は、12月27日に準備書面(1)で、法律の本(労働法)の
労基法第7条のところを何冊もコピーして法律の本では「第7条は賃金の支払いは使用者の自由」と
書いてあるとえんえんと主張と、1月7日に準備書面(2)では、賞与については
賃金カットして問題ないということを主張しました。
原告は、今回準備書面(2)で、労働委員会の証人になった人の賃金カット事件では、
多くの場合、証人になったことで賃金カットすることはできないという判例が
出ていることを証明しました。岡庭陳述書(1)では被告(副島宏克理事長ら)
の「説明の不存在」全く説明しないこと、陳述書(2)では「被告の主張の変遷」
について陳述し、たくさんの証拠申出書を提出しました。
2.裁判長は、被告に対して法律論的には弁済行為として相殺を主張するのか、
どうか主張するようにと言いました。
被告は、労基法第7条「公民権の行使、公の職務の執行について、
必要な時間を拒んではならないが、それに賃金を支給するかどうかは、使用者の自由」
と主張しているが、この点「労基法7条は、自由ということは、
つまり取決めによるということ。取決めということは、就業規則によることになるが、
前の就業規則では明文化していたが、新しい就業規則では書かれていない。だから、
原告は、15条は生きていて、就業規則の不利益変更であると主張している、
しかし被告はそもそも無給だったと主張している。」と整理しました。そのうえで、
「確かに新しい就業規則には公民権の行使について書いてない。
就業規則の変更には合理的な理由が必要であり、不合理であったら、それは無効である。
その点を双方、主張を出してください」とした。
3.また労使慣行についても、出してください。
4.被告からは、賞与についての不就労分は控除してもよいという趣旨が出ている。
賞与は査定があるのが普通だ。不就労時間の査定についても、主張があれば出すように。
5.原告は、不当労働行為についてもこの事件で主張するのか、どうか、はっきりしてください。
というように、裁判の流れは、就業規則の不利益変更があったか、
どうかへと、重心が移ってきました。これは、こちら側としては望むところです。
不当労働行為性の判断によって判決に影響はないという見極めに基づき
、背景事情として説明していきます。
次回までの宿題は、主張を準備書面で主張するように。
被告は、裁判長から「第2回と、第3回ではどう違うのか」
主張するように言われていました。
結審の危機を脱して、つかんできたことは裁判の場を利用して
解明する闘いを繰り広げていくということ、職場闘争の中で問題としていく
第4回期日は、2011年3月4日16:00〜第519法廷です。